そんな優維香の声に小埜瀬、
「実は…。」
けれども、
「あっ。その前に…。みなさん…、メニューを…。」
池辺、
「あっ。」
3人を見て、
「そうね…。」
ニコリと。
優維香、小埜瀬に、
「でも、リーダー。いいんですか~~???…ご馳走する、なんて~~。」
小埜瀬、すぐさま両眉を上に、そして口を窄めて、
「いえいえ。どうぞ。はい。…まま、何て言うか~~。…その~~。」
僅かに考えた感じでもあり…。
「僕からの…、細やかな…。…ん~~。」
そして、
「ご馳走です。」
瞬間、4人、共に、それぞれが、
「ガクッ。」
悠里、
「あれ…???」
クスクスと可笑しがる池辺。小野瀬を見て、
「たま~~~に、小埜瀬さん。面白いと…言うか、カクンとする事、言いますよね。」
そんな池辺に3人も恥ずかしそうにクスクスと。
小野瀬、池辺を見て、
「そうですか~~???」
その声に優維香、笑いながら、
「あるある。うんうん。」
そして、メニューを見ながら…。
「え~~っと~~。」
そんな優維香を見て悠里も、
「んじゃ、私も~~。」
瑛子も、
「右習い~~。」
ウェイトレス、メニューを。
そんな…夕方…。
街角を歩いている数人の男性。誰もが行き過ぎる。通り過ぎる、そんな歩道で…。
あるひとりの若者の…。
「ん~~~~???」
その…、覗き込んだスケッチに。
「これは、これは…。なんとも…。」
ウェイトレスが…、微笑みながら一礼して、
「畏まりました。お待ちくださいませ。」
「…で…???…リーダー。どうしたんですか、今回は。」
優維香。
小埜瀬、優維香に、そして3人を見て、
「つまりは…。私の方から、みなさんの中に…、入ろうかなと。」
瞬間、池辺、
「あ~~~ん。」
瑛子も、
「なるほど…。」
優維香、顔を小刻みに、
「うんうんうん。」
悠里も、
「まっ。確かにね~~。」
「中々…。」
小埜瀬、
「みなさん、シビアなのか…、シャイなのか…。ナーバスなのか…。」
そこまで言って…。
途端に池辺も優香も、困った表情で、共に、
「それ、いいます~~???」
悠里と瑛子、
「かかかかか。」
小埜瀬、口を尖らせて、
「いや…。でも…。」
優維香、小埜瀬に、
「はいはいはい。まっ。確かに。リーダーに対して…。私たち以外の…メンバー。結構~~。リーダーには、近寄り難い。…と、言うのが…、あるみたいね~~。…その…。何て言うの…???」
優維香、顔を左にグッと傾けながら、
「…その…、オーラみたいなのが…。」
その声に小埜瀬、
「うそ…。そんなの…僕に、あります…???」
すぐさま悠里、小埜瀬に、ハッキリと、
「あるあるある。滅茶苦茶ある。」
悠里にも小埜瀬、キョトンと、
「うそ。」
瑛子、
「いや。だって~~。」
池辺を見て…。
池辺も、顔をコクリと。
「うん。」
瑛子、
「半端なかったもん。スタッフコレクションの時。」
「へっ…???」
小埜瀬。
悠里、
「つまりは…。」
小埜瀬、悠里に、
「はい。」
「あの時、亘夢が入り口で…。」
小埜瀬、ニコリと、
「えぇ。亘夢ちゃん。彼女、物凄い魅力的ですよね~~。」
悠里、ニコニコと、
「うんうんうん。うちの看板娘。」
いきなり小埜瀬、
「かかかかか。確かに。それは言える。」
優維香も、
「凄いよ亘夢~~。あの子、美大、出ているんだけど~~。物凄い、絵の天才。トラディショナルの中で、あの子以上にインテリアの絵を描かせたら、右に出る人、いないわ。おかあさんが日本人。おとうさんがドイツ人のハーフなんです。」
小埜瀬、頭を僅かに後ろに、
「へぇ~~~。」
悠里、
「でぇ~~。あの時、リーダーが、ウチの…、出展に、入ってきたじゃない…???…その時のインパクト、物凄かったんだから。奥にいた私と優維香と課長、諸共、何…この人っ!!!!…って。」
瞬間、小野瀬、ニコニコと。そして右手を振って、
「いやいやいや。そんな…。」
悠里、口を尖らせて、
「いや。だ~~って、それが現実だもん。それに…。凄かったのが、もうひとつ。」
小埜瀬、
「えっ…???」
「奥で、リーダーと亘夢を見ていた私たち3人。の~~中で、すぐさま動いたのが。」
「はい。」
悠里、優維香を見て、
「優維香なの。さすがは、チーフ殿~~。」
小埜瀬、優維香を見て…。
優維香、照れながらも、
「あ。いや…。」
右手を振って、
「すぐさま動いたって言うか…。なんていうか。自然に体が前に。…でも…。あの時…。自分で自分を制御出来なかった。…で、歩きながら、へっ…???…私、これからどうすんのよ…???…って自分に聞いたくらいだから…。」
悠里、目を真ん丸に、
「うそ。」
小埜瀬も優維香を見て、
「えっ…???…でも、確か、柿崎さん、あの時、笑顔で、丁寧に、いらっしゃいませって、接客してくれたけど…。瞬間、あ、ここにも素敵な人、いた~~って、思って。」
瞬間、悠里、瑛子、池辺、口に両手を、
「えっ…???…嘘。」
好きになれない。 vol,152. 「僕からの…、細やかな…。…ん~~。」
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